こんにちは、ふみたです。
着工も無事に始まり、あとは完成を待つだけとなりました。

実際は外構や家具家電、カーテン選びなど色々とあるのですがもう少し先のことになりそうです
そんな我が家ですが、今回は家づくりにおいて着工前最後の試練である地盤調査についてです。
結果次第では高額な改良工事を行うかどうかが決まる大事な調査のため、注文住宅を建てようとする方はおそらく全員がその調査結果に一喜一憂することでしょう。
今回は我が家で行った例を参考にしつつ地盤調査についてご紹介します。
土地購入検討中の方
地盤調査を控えソワソワしている方
こういった方に向けて
地盤調査って何?
調査、測定結果でどのように判断する?
土地購入前に地盤の良し悪しを参考にできるものはない?
といった疑問の参考になるようご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
地盤調査とは

地盤とは建物の基礎を支えるための地殻の表層だそうです(wikipediaより)

地殻の表層と聞くと規模が大きく感じますね
簡単に言うと軟らかい地盤は建物の重みで沈む、地震が起こった時に揺れやすく建物の倒壊にもつながりやすいといったリスクがあります。
地盤調査はそういったリスクの可能性がある土地かどうかを判断するための調査です。
地盤調査とその後の流れ(泉北ホームの場合)
①建物と配置が決定
②専門業者による地盤調査
③調査結果を地盤保証会社が判定
→A.改良なしで保証可能な場合:基礎着工へ
→B.保証不可な場合:保証が可能となる地盤改良工事を行い基礎着工へ

簡易測定を契約前などに行ってくれる住宅メーカーさんもあるようですが
正確な測定を行うのは建物と配置が決まってからとなるようです。
地盤調査はどのように行う?

戸建て住宅を建てる土地の地盤調査は現地測定として、スウェーデン式サウンディング試験(以下、SS試験)という方式の測定が行われることが多いです。
その層が何キロの重みで沈むか
↓
重みで沈まない場合はスクリューが下へ進むのに何回転必要か

地面がどれくらいの力に耐えられるかを層の深さごとに測定します
このような測定を敷地内の4か所以上(多くの場合は建物の4隅と中心の合計5カ所)で行います。
地盤調査はこのような測定だけでなく、周辺の地形、地質、過去の航空写真など土地の成り立ちから判断する資料調査も行われます。

SS試験の事を地盤調査と言う事も多いようですが地形学的な観点の調査、踏査も地盤調査の一環のようです
SS試験の結果からどのように判断する?
SS試験結果の具体的な見方については(よくわからないので)割愛しますが
自沈層がどれくらいの深さのところに存在するかが一番大きなポイントだと思います。
地盤の許容応力度を定める方法は、次の表の(一)項、(二)項又は(三)項に掲げる式によるものとする。ただし、地震時に液状化するおそれのある地盤の場合又は(三)項に掲げる式を用いる場合において、基礎の底部から下方2m以内の距離にある地盤にスウェーデン式サウンディングの荷重が1kN以下で自沈する層が存在する場合若しくは基礎の底部から下方2mを超え5m以内の距離にある地盤にスウェーデン式サウンディングの荷重が500N以下で自沈する層が存在する場合にあっては、建築物の自重による沈下その他の地盤の変形等を考慮して建築物又は建築物の部分に有害な損傷、変形及び沈下が生じないことを確かめなければならない。
国土交通省告示1113号より抜粋
このことから、
基礎の底部から2m以内の深さ:1kN以下で自沈する層
基礎の底部から2mを超え5m以内の深さ:500N=0.5kN以下で自沈する層
がある場合には何らかの措置を行う必要があるととることができます。

我が家の土地の試験結果を見てみると
深さ1.25~1.5m部分に0.5kNと0.75kNで、3.75m部分に0.5kNで自沈する層があります。
これは先述の国交省告示にひっかかる層となりそうです。
このように各ポイントの試験結果からどういった層の地盤か、安心して住むことができるお家を建てることができるかを判定します。
土地を購入する前にどういった地盤かを知ることはできる?

購入した後に地震に弱い土地だと知るのは嫌だし、
どんな地盤かを自分で調べることはできないかなぁ
土地を購入する時にこのような疑問を持つ方も多いのではないかと思いますが、
資料調査で行うような内容の一部はインターネットで施主自ら調べることも出来ます。
自身で確認することで
土地購入前になるべく災害リスクが少なく地盤改良費負担の少なそうな所を選ぶための知識を得られる
といったメリットがあります。
また、自身の土地に必要な改良工事に対する知識やどういった災害リスクがあり対策ができるかなどを、あらかじめ得ることができます。

すべての人が良い地盤の上にお家を建てられればそれに越したことはないですが、そうでない場合は情報を得ることでリスクに対する心構え、回避対策をしておくことができます。
それでは、地盤に関する情報を自身で調べる事ができるサイトをいくつかご紹介します。
地盤判定サイト①地盤サポートマップ
地盤調査をはじめとした安心して暮らすことができる住宅の調査を提供されているジャパンホームシールドさんのホームページにて公開されている地盤サポートマップ
こちらは住所を入力するだけでその土地の地震、液状化、洪水等の被害リスクの程度を表示してくれます。


大阪駅周辺の表示結果です
地盤判定サイト②地盤カルテ
住宅地盤の専門医、地盤ネットでは地盤カルテというページを公開されています。
入力した住所の地盤リスクや公示地価などの情報をメールで受け取ることができます。(名前とメールアドレスの入力が必要)
地盤リスクの総合評価がスコアやレーダーチャートになっているのでとてもわかりやすいです。


コチラも大阪駅周辺
公示地価や用途地域まで表示してくれるので土地を買う前に必要な情報が一目でわかります
国土地理院の土地条件図
これまで紹介した地盤判定は、地形の特性を参考に判定を行っています。
地形分類を地図上で確認することができるのが国土地理院の土地条件図です。

コチラは大阪市北区を中心とした土地条件図です。
地形分類ごとに色分けがされています。
左下のインフォメーションマークから「凡例を表示」をクリックすると地形分類の凡例が表示されます。

大部分を占める赤い斜線は盛土地や埋立地などの人工地形、黄色は自然堤防、赤い部分は台地であることがわかります。
地形種別がわかると、その地形の特徴を調べることができます。


そういえば小中学校の社会の授業で習ったような・・・
また一般的に同じ人工地形であっても、盛土地と切土地では地盤の強度が違うようです。
山を切り開いて開発された造成地などは、この盛土地と切土地が混在することもあり、ご近所と自身の土地とで地盤の強さが違うこともあるようです。
専門業者による地盤調査は必須?

あらかじめ地盤判定サイトで確認したし、強そうな地盤!
お金をかけて調査を行う必要はないよね!
このように、費用がかかるからといった理由で施主判断で専門家による地盤調査を行わずにお家を建てることはできるのでしょうか?
現地測定調査は行う義務がある
建物を建てるために最低限守らなければいけない建築基準法には、
地盤の許容応力度及び基礎ぐいの許容支持力は、国土交通大臣が定める方法によつて、地盤調査を行い、その結果に基づいて定めなければならない。
建築基準法施行令第93号(地盤及び基礎ぐい)より抜粋
とあります。
国土交通大臣が定める方法とはボーリング調査やSS試験などの現地測定調査であり、資料調査のみで済ますことはできません。
このことから、施主判断によって専門業者による地盤調査を行わないという選択はできないと考えます。
判定サイトと実際の調査との差異
地盤調査の義務はさておくとして、地盤判定サイトでの判定だけで地盤の良し悪しを判断できるのでしょうか。
それを我が家を例に比較してみたいと思います。
先ほどご紹介した地盤サポートマップ、地盤カルテで我が家の土地を調べると、
地震、液状化のリスクは普通~低いという判定でした。

これだけ見ると地盤改良は必要ないかも?と思ってしまいますね
そうして行った我が家の地盤調査での判定は
地耐力不足、簡易液状化判定はリスク大との判定でした。
どうやら我が家の土地は谷底平地・氾濫平野という地形分類となっていますが、地盤の強さはその土地がどういった堆積層になっているかでけっこう違うようです。
このことから地盤判定サイトでの結果と実際の測定調査結果とは違った結果になるということもあり得るため、この結果だけで地盤の良し悪しを判断することはできないことがわかりました。
ただし地盤の良し悪しを決めるのは運ではなく、地形分類や成り立ちが大きく影響することに間違いはありませんので、地盤判定サイトでの結果は土地購入の判断材料とするには十分な情報だということに変わりはありません。
まとめ
以上、地盤調査について、我が家の地盤調査結果についてをご紹介しました。
地盤調査とは?
その土地に建物が長期的に安全に在ることができるかどうかを判定する調査。
SS試験などの現地測定調査、資料調査などを行い判定する。
地盤の状態を土地購入前、調査前に確認することはできない?
地盤判定サイトや土地条件図などから予測を行うことは可能。
専門業者による地盤調査は必要?
SS試験などの現地測定調査は必須。
地盤判定サイトでの判定とは異なる結果となる場合もある。
次回は地盤改良についてと、我が家で行った地盤改良工事についてご紹介します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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